タイの人種と言語

華人の中にはタイ族との混血化が進んで同化した人々も数多く、タイ社会の政治・経済の中心的な存在になる人も多くいます。現首相のタクシンさんや前首相のチュアンさんもその華人のひとりです。そして、残りの10%が、カンボジア国境近くに住むクメール族、北部山岳地帯に住む少数民族、南部のパッタニー地方に住むマレー族となります。

タイでは、他の諸国と比べると、比較的民族紛争が少ないのですが、唯一現在でも根深い問題を抱えているのが、パッタニー地方のマレー族とタイ族の対立です。人口比率的には東北のタイ・ラオ族が一番多いのですが、政治・経済的には中央部タイ族が一番優位を保っており、中央部タイ族で使われているタイ語方言が標準タイ語として、タイの公用語にもなっています。

北部には北部タイ族、東北部にはタイ・ラオ族、南部にはパク・タイ族、そして中部には中央部タイ族が暮らしています。タイ国民の約75%がタイ族ですが、タイ族の中にも大きく分けて4つの種族があって、それぞれが独自の文化を持ち、独自の方言を話しています。

約15%占める華人は、他のアジア諸国にいる架橋とは大きな違いがあり、多数派であるタイ族の中にうまく溶け込んで、互いに良好な関係を持ちつつ発展してきています。この紛争は、18世紀にパッタニー王国が当時のタイ・チャクリー王朝に支配されて今なおその因縁が続いているということと、上座部仏教を信仰するタイ族とイスラム教を信仰するマレー族との宗教的な対立という2つの背景があり、今なお問題を解決する糸口が見つからずに、凄惨なテロが繰り返されています。